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kanamori 2008年11月21日 04:45:00

昨日は私のオフィスのすぐそば,公立はこだて未来大学の講堂で行われた講演会に参加しました。

手抜きと思われるかも知れませんが,内容についてはハコダテ150の報告記事が素晴らしいのでご参照ください。

渋滞学 講演会@未来大
http://www.hakodate150.com/modules/d3blog4/details.php?bid=1001

テレビでおなじみのあの先生が『渋滞学』を講義http://www.hakodate150.com/modules/d3blog2/details.php?bid=291

私も感想を。

科学の面白さが伝わる講義でした。
複雑そうにみえる渋滞を,シンプルなモデルで説明出来るという発見のセンスの良さ,
モデルを越えて実物でシミュレーションしてみせる応用性,
色んな分野への展開がみえる科学としての広がり,
科学の面白さを多分に含んでいます。

そして,個人の利益を優先しようとすると全体が不利益を被るという話,
現象としては科学で説明出来ても実際の問題は私たちが考えて行動するしかないという良い例でした。

科学は現象を説明するけれど,問題解決の答えを考えるのは私たちだというメッセージを受け取りました。

***

ちょっと興奮気味で講義から戻った後,上司と話をしました。
不休で働き,明日から東京で行われる科学コミュニケーションの見本市,サイエンスアゴラに向けて必死に(私も関係のある)ポスターを印刷していたところに,「笑顔で渋滞学,面白かったですよー」と現れてしまったものですから。。。
すみません。完全に’空気,読めない’でした。

***

帰りのバスの中,まだ興奮気味で,隣の席になった未来大教員の方と色々話をしました。
この誰かに話したくなる振り返り効果,重要です。
なぜならば,次回以降の企画への周囲の関心が高まりますし,自分の言葉で話すことによって記憶に定着するからです。
私たちも誰かに話したくなるようなイベントを行えるよう努力します。


以下,おまけです。

魅力的な講演会ではありましたが,交通の便が悪い未来大で平日夜にやるという場所と時間の設定は議論の余地があると思いました。

たしかに,今回の講演会に一番関心を示す層は未来大学にいる,とは思います。
私にとっては都合がよく,未来大の関係者も多数参加していました。
また,市内中心部でやっても,一般市民の方はあまり来ないのかも知れません。

しかしながら,これでは積極的に行こうと思わない人たちの参加を促すことが出来ません。
元々科学技術に積極的な関心を持つ人だけを相手にする姿勢でよいのか,考えてしまいました。
簡単に答えが出る話ではないです。

今回は来てみて良かったお話だったのでこんなことを考えました。
世の中の講演会の中には来てみてがっかり,とかマニアックすぎる,という例も多数あります。
そんな講演会の場合はマイナスの宣伝効果を生んでしまうので,がっかりしても科学に対する積極的な関心を失わない人たちを主対象にした方がいいのかも知れません。



kanamori 2008年10月29日 04:52:00

サイエンスサポート函館の仕事は,文部科学省所管の独立行政法人,科学技術振興機構(JST)地域科学技術理解増進活動推進事業,地域ネットワーク支援を受けています。

ちなみに私たちが行う企画には書類上「科学技術理解増進活動」という名前が付けられています。
個人的には,私たちが行う企画のゴールを,
科学技術の理解ではなく,
何かを感じたり,
身の回りの科学技術との付き合い方を自分で考えたり,
科学技術をきっかけとして新たなコミュニケーションの機会をつくることに設定したいと考えています。
ですから,科学技術理解増進活動と呼ぶことには違和感を感じています。

さて,科学技術理解増進活動では,JSTが示す様式に記載された項目を盛り込んだ参加者アンケートを実施しなければなりません。
アンケートを行う目的は,基本的にはその企画を評価し以降の企画をよりよくするための情報を得ることにあります。
JSTへ提出しなければならないアンケートは,評価のことを忘れてはいけないよ,という私たちへの指摘だと理解しています。意味のある効果的な評価は自分たちで考えて行わなければなりません。
そこで先日多くの科学技術に関連した多数の企画を行ってきたグループに評価の秘訣を聞いてみました。

回答は興味深いものでした。


アンケートでこれを聞けば良いという魔法の質問などはない。
アンケートで評価項目を作って数値化することに意味がないわけではないが,それよりも質の方が大切。
何かを伝えたいと思ってくれた人からどれだけの話を得られるかが大事。
そのためにはアンケート後に個別にインタビューに行ったりもした。
スタッフが自分たちで感じたことや直接コメントされたことを集約し議論する場を毎週設けた。

何かを感じた人,何かを伝えたいと思ってくれた人からいかに情報を引き出すかが重要です。
その場としてアンケート用紙の記入欄は小さすぎるかも知れません。
スタッフ自身がセンサーとなり,互いが感じたことをフィードバックすることも大切です。

話を聞いて,生協の白石さんを思い出しました。
「ひとことカード」は何か伝えたいことを引き出すための効果的なプラットフォームです。

また,マーケティングリサーチとも親和性が高いのかなと思いました。