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ando 2010年3月27日 07:03:17

今回のサイエンス観光マップのレポートはandoが拙筆ながら紹介させて頂きます。今後もご縁で投稿することがありますので、よろしくお願い致します。

では簡単に自己紹介を。

函館生まれ函館育ちなのですが、長らく東北地方で生活をしておりました。
高校までは行動範囲が(なにせ子どもだけに)狭いものですから、意外と市外出身の大学生のほうが、移動手段があったり、夜の繁華街で色々な情報を仕入れることが出来るのでジモッチー(地元の人間)よりも道南を知っているかも知れませんね。
…あ、ジモッチーって言い回しは昭和の匂いが(笑)Σ( ̄□ ̄;)

 

…と、話が変な方向に行かないように早速記事を…f(^-^;)ポリポリ
 

そう…あれは…3月上旬のやや曇った日のこと…
(怪談ではない…)

 

 

————–

3月7日(日曜日)、行って参りました鹿部へ♪
お目当てはもちろんお題の通り、毎年この時期に開催される「ホタテ祭り」です。
正式名称は『鹿部美味ほたて三昧と温泉満喫DAY』というのですが、最近では通称の「ホタテ祭り」の方がなじみ深いことと思います。
今年で5回目を迎えるそうですが、私は去年から参加させて頂いております。

 

ではでは当日の様子をレポートしてみます(^-^)/

 

場所は鹿部町字本別。地図で言いますとご覧の通り。[Google MAPより]
より大きな地図で はこだてサイエンス観光マップ を表示

 

 噴火湾の縁に位置して、駒ヶ岳の裾野に広がる鹿部の町。どことなく静岡県富士山麓の海岸沿いを彷彿とさせます。(東海道新幹線の車両からの富士山のパノラマな眺めはすごいものですが)

 開始が午前10:00ですから今年も混雑を予想していたので、朝の8時頃にわたわたと準備をして、8:45に函館出発。
市内は幹線道路沿いの残雪がほとんどなくなり、晩冬から初春の香り。函館新道から望む大野平野はまだ雪で一面真っ白。やはりまだまだ枯れ山の雪は春には程遠く。(気温は9:00の時点で-2.4度とまだまだ朝冷え厳しく、それなりの防寒をしないと凍えます。)

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 20分ほどで大沼に到着。こういう時には函館新道の御利益をひしひしと実感致します。
大沼からは43号線を道なりにひたすら走りつづけ鹿部の町へと突入。10時前にもかかわらず普段は閑散とした43号線が車15台程のちょっした大名行列になっていました。
ホタテの力は渋滞をおこす。まさにホタテの力学…(意味不明)

 

会場は「鹿部ロイヤルホテル」の特設会場なので、ひたすら砂原方面の道路をホタテめがけて走ります。対向車がすれ違う度に「あの車ホタテ積んでるよ絶対。」「検問したら荷台からホタテごろごろだよ。」とどうでもいいことで会話が弾む叔母達を見ると、月日の流れを感じます。。。。

 

到着すると既にホテルの駐車場はすでに満車。臨時駐車場が設けられていました。とりあえず臨時駐車場からの眺めを一枚パシャリ。
 

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あの奥に、ホタテ達が!!
考えただけで赤子のようによだれが…じゅるり(食い意地だけは人一倍)

ホテル前の駐車場は観光バスが4台以上。札幌の観光バスもあったのでかなり遠地から来ていらっしゃるようでした。
そしてドキドキの会場がこちらです!!

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 「人が○○のようだ…」 なんてジ○リの名映画のセリフを彷彿とさせられるほど人だかり。
雰囲気としては去年よりも5割り増しと行ったところでしょうか。

 

テントごとにいくつかのブースがありまして、なんといっても一番のお目当ては

 

◎二年貝活ほたて18枚(1袋)500円(税込)

 

18枚です!! 噴火湾の新鮮なホタテ達が18枚も入って500円なのです!!
このために遠路はるばるガソリン代をかけるのです(笑)
すでに8列に並んでかなり長い行列になっておりました。
 

ちなみに購入制限は特にありませんので、ビニール袋3-4袋抱えて行く方は沢山おります。10袋くらい買いたい所ですが、もちろんホタテは殻がついていますので、買いすぎると両手にダンベルを抱えて歩くような重さになります。私は親戚4人で訪れるものですから、分担作業で荷物持ちならぬホタテ持ちをすることになります。

そのお隣では、「浜の母さんお手製「ホタテの稚貝のお味噌汁」」が1杯130円で提供されています。なにぶん行列がすごいものですから、活ホタテ購入組。味噌汁購入組…と、毎年手分けして並んでおります(笑)
ちなみに私は今年も味噌汁購入組。人数分しっかり確保いたしました。

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 これは寒空の中、骨の髄まで温まります。
稚貝といってもあなどるなかれ。
味噌がホタテの出汁の味に負けるほどの濃厚なうまみです。「グルタミン酸」という言葉をテレビショッピングで聞いたことがある方も多いと思いますが、まさにホタテのうまみ成分ですね。

 

そしてこれも毎年恒例のブース、焼きホタテ無料で食べ放題!!
沢山のホタテをひたすら漁協の方が丁寧に焼いて、ふるまって下さいます。
焼き加減はもちろんレア。活きがよいからレアで食べられるのが噴火湾活ホタテブランドの醍醐味とも言えますね。

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この足下に置いているお茶の減り具合が、その忙しさを象徴しているかのようで印象的でした。

そしてそのアツアツの焼きホタテをパシャリ!!
思い出しただけでパブロフの犬のように…ダラダラ(よだれの音)

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 ちなみに黒い部分だけはきれいに取り除いて食べます。
この黒いのはホタテの胃です。(他は美味しく全部いただきます)
ちみにあの三日月型の赤い部分は生殖巣にあたります。白子みたいなものですね。
 

実はこの生殖巣の色でオスとメスの区別がつくのです。
このように赤みがかった色をしているのはメスのホタテ貝。オスは白い乳白色をしています。トリビアみたいなものですが、スーパーでお買い物の際是非確認してみて下さい。
もちろん胃も生殖巣もありますので、心房、心室、腸のほかに眼だってホタテにはちゃんとあります。軟体動物は不可思議なイメージがどうしても先行してしまいますので、「臓器があるのぉぉ!?」なんて思っちゃいますよよね(笑)(^-^;)
この世で初めてナマコを食べた人間は、きっと罰ゲームで食わされたんだろうなぁ…と、いつも思うんですよ。根拠もなく(笑)

さて、ちと焼きホタテを拡大してみると・・・

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ざっとこんな感じになっています。

 

さてさて折角の機会なので、もう少しホタテについてみてみることにしましょう。

 

ホタテガイは別名『アキタガイ』と呼ばれています。
私はよくキャンプや居酒屋で炭火焼きにするとき「どっちの殻が上なんだろう」って考えていましたが、殻は「右殻」「左殻」と分類するので、上下ではないようです。ちなみに赤茶色の面が左殻で白い面が右殻です。
味噌汁の写真を拡大してみると・・・

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 うんうん。確かに右と左は全然違いますね。納得。
真横からホタテを見ると実は白い右殻側の方がふくらんだカーブをしています。
海底ではその白い右殻を下にして寝そべっている訳です。
なので、焼くときは白い方を下にして焼きましょうね(笑)

 

天然ホタテの寿命は10年といわれているそうですが、今回のホタテ祭りでは二年貝をメインにしています。

地元の漁師さん曰く「小ぶりでも稚貝と二年貝が一番味は濃いんだよ。」とのことでした。

 

ちなみに豆知識がてら、たまにこんな誤解があります。
 

「ホタテの殻は年輪のようになっているから、それを見ればすぐに何年ものなのかわかる」

 

これは誤りです。
 

 貝殻で年齢を推定するのは、確かに成長縞によってある程度解析することができますが、木の年輪のように縞がすべからく夏と冬のような対応をしていません。海中に生きているので、その海水の成分や温度差、干満の差であったり、時には稚貝放流をしたときのストレスなど複雑な要素がてんこもりなので、成長縞の解析研究は難しい課題となっているそうですよ。

 

 さてさて今度はちょっと歴史をひもといてみましょうか。
 

 「帆立て(ホタテ)」という名前は18世紀の頭(江戸中期)に出版された『和漢三才図』という今で言う百科事典に既に登場しているそうです。ホタテの生息域はおよそ東北より上。南限は千葉県の銚子と言われています。(参考文献*1) 

 つまり西日本でホタテガイはいません。まさに北の味覚なわけですね。
西日本でホタテをみたという人の多くは「イタヤガイ」と混同するそうで、江戸中期の『和漢三才図』でもその混乱の跡がしっかりと記述されているそうです。
ホタテの学名はラテン語で「Pecten yessoensis (ペクテン・エッソエンシス)」というのですが、この「yessoensis」は「蝦夷」の意味があるのです!!
世界共通の学名になぜ蝦夷が?と少し私は驚いたのですが、ここに函館と深いゆかりがありまして。
実はホタテの標本を持って帰ったのが黒船で来港したペリー提督なのだそうです。時は安政。大河ドラマで龍馬伝や篤姫を見ていた私は井伊直弼を思い出します。(どうでもよい余談)

 

 そんなわけで、実に考えれば考えるほどに奥の深いホタテの生態は研究の底がつきないものなのです!!!
が、私と家族にとっては結果としてはバター焼きとなって腹の底に落ちついて終わってしまうものです(笑) ちゃんちゃかちゃん♪

参考文献
*1.『軟体動物二十面相』 奥谷喬司著 (東海大学出版会)
*2.『フィールドベスト図鑑 日本の貝2』奥谷喬司著 (学研)
*3.『海の科学 海洋学入門』柳哲雄著 (恒星社厚生閣)
*4.『貝殻・貝の歯・ゴカイの歯』大越健嗣著 (成山堂書店)